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インタビュー 伝統を守りながら、見据える未来

仕事は「世のため、
人のため」にするもの。
お客様とともに歩み続ける
熱意が、未来を拓く。

代表取締役会長 齊藤 宏

焼け野原から始まった事業。“物流の時代”を先読み

まだ東京のあちこちに戦争の傷跡が残っていた1950年。この地に私の父が倉庫業を立ち上げてから、70年の月日が流れました。戦後、国内経済・産業は急速に発展を遂げ、人々の暮らしは豊かになっていきました。その後、景気の浮き沈みやライフスタイルの多様化にともない、物流業界も山あり谷ありの道を進み、我々も多くの苦難を乗り越えてきました。私は、20代後半で家業を手伝うようになり、新会社の立ち上げなどを経て、今年から弊社の会長を務めています。そんな立場から、少し昔を振り返ってみたいと思います。
もともと私の父は、墨田区向島で製袋業を営んでいました。米軍の払い下げ品として手に入る麻袋を修理し、販売していたそうです。生きるためならどんなことでも仕事にして稼ぐ、ハングリーな時代だったのです。
戦後の混乱の中、様々な人と出会ううちに父は「この先、日本が復興していったらきっと食料や物資を保管・保存するための倉庫が必要になる」と感じたそうです。すると、すぐさま一念発起、ここ墨田区業平の土地を買い上げました。かつて大きな冷凍倉庫が建っていたこの地は、一面の焼け野原。当時私は小学生でしたが、当時の無惨な光景をよく覚えています。しかし父には、来る新時代が見えていたのでしょう。石造りの倉庫を建設すると、それまで経験がなかったにもかかわらず、倉庫業をスタートさせました。

ニーズに対応し、倉庫から運送、書類保管へ

私は大学を卒業後、一度は下北半島の製鉄会社に勤めましたが、父が体調を崩したことをきっかけに帰省。弊社へ入社しました。
ちょうどその頃、倉庫のお客様から「荷物を運んでくれないか」という依頼が増えていたため、本格的に運送部門を新設することに。責任者として運送に特化した新規営業も始めました。私を含め5人ほどの社員でトラックは4台。オイル交換や修理に至るまで、「全てやります」という意気込みで仕事に臨んでいました。
当初は、既存の倉庫のお客様からの依頼がメインでしたが、徐々に新規営業が軌道に乗ると、倉庫に収まる範囲内で運送事業を行うことに疑問を感じるようになりました。このままでは規模拡大は見込めない。運送需要が増えたら、そのぶん倉庫を増設すればいいと考えたのですが、社内で折り合いをつけることは簡単ではありませんでした。そこで父の後押しもあり、いったん隅田倉庫を離れ、現在のグループ会社・キーペックスの前身である隅田倉庫運輸を千葉に立ち上げました。
設立当初は家電などを取り扱いましたが、当時千葉では東京湾の埋め立てが進み、石油コンビナートができ始めていた時期。石油会社の支社が近隣に増えるのを見て、これはチャンスだと倉庫を増設したところ、あっという間に埋まりました。しかし好景気は長続きせず、第二次石油ショックに。倉庫がガラガラになったときは、えも言われぬ絶望を味わいました。
それでも何かしなければともがいていた頃、たまたま雑誌で書類保管事業に関する記事を読みました。もともとアメリカから始まった事業で、国内では大手商社が始めたばかりでした。千葉に移ってすっかり忘れていたのですが、実はそれ以前に隅田倉庫で、鍵付きのスチール箱を特注し、重要書類を預かる仕事を試験的にやってみたことがあったのです。そのことを思い出し、さっそく書類保管事業を開始。国内ではまだ新分野で競合が多くなかったことと、ニーズをすでに実感していたため、確実に伸びると確信していました。この事業は、現キーペックスの基幹事業につながっています。

景気に左右されない“人付き合い”のようなお取引

こうした経験を通して、私はある思いを抱くようになりました。それは、私たちの仕事の存在価値について。それから、お客様との関係についてです。
千葉で事業を始めた頃は、いわゆる三種の神器ブームから3Cの時代で、家電業界が隆盛を極めていました。私たちも家電メーカーと取引をさせていただきましたが、その後、石油メーカーとの契約が増えていきました。産業の栄枯盛衰を目の当たりにし、そもそも倉庫業はいつから始まったのだろうとよく考えました。たとえば、東大寺の正倉院はれっきとした倉庫。蔵や倉庫は古来より人々の暮らしのすぐそばにある存在です。ものを運ぶ仕事も同じ。人々の生活と社会がある限り、倉庫や運送の仕事はきっとなくならないでしょう。しかし、次代を見据え、変化に対応していかなければ存続は難しいだろうとも思うのです。
時流に柔軟に対応し、会社を大きくしたい。どんな商売でもそう考えるのは自然なことです。そして大規模な取引を望みがちですが、私は仕事の規模にかかわらず、お客様との関係を強固なものにすることが重要だと考えています。金額や荷物の多い少ないで判断していたのでは、景気の波に翻弄されるだけです。もちろんお互いに商売ですから、損得勘定をまったく無視はできませんが、それでも顔を見て思いやりを持ってお付き合いし、困ったときはお互い様だという気持ちで仕事をするのです。私はかつてお客様から「景気が厳しいときでも貸し続けてくれてありがとう」と喜ばれたことがありました。これほど嬉しいことはなかったです。お客様と真摯に向き合うことで、真のニーズを推し量ることができ、我々の会社も存続し、社員一同のモチベーションにもつながっていくのです。

お客様の満足を第一に考え、迅速果敢に挑み続ける

進取の気性を備えた初代社長から始まった、隅田倉庫の歴史。臆せず挑む精神は、今後も社風として受け継いでいきたいものです。そのうえで、私がもっとも大事にしていることは、仕事は世のため人のためにするものだということ。これは、今までの経験から思い至った信念です。
世のため人のため、すなわちお客様を第一に考えるときにすべきことは何か。それは、迅速果敢な対応です。お問い合わせから3日以内に見積書をお持ちしてご提案する。こちらの都合で先延ばしにすることは言語道断です。
そして、お客様にはつねに「隅田ロジックスに相談してみよう」と思っていただけるような関係でありたいです。仮に、ご要望や困りごとの解決策が、我々がまだ手がけたことのない内容だとしても、やってみればできるかもしれない。お客様のためにチャレンジしようという気概が私たちの原動力なのです。

さらに、設立70周年を機に社名やロゴを変更しましたが、これもお客様を第一に考えた末のこと。「運送」業務も手がけているにもかかわらず社名が「倉庫」だけでは違和感があったのではないかと考え、ロジスティクスのニュアンスを入れました。これまで弊社をご存じなかったお客様にも興味を持っていただけるよう、発信していきたいと思っています。
「世のため、人のため」―――これは必ず自分に返ってきます。社員一人ひとりが主体的に考えれば、改善点が見えてきて、よりよいサービスをお客様にご提供できるようになるでしょう。そして、お客様の満足は私たちの幸せであり、その先に隅田ロジックスの未来が続いていくのだと信じています。

受け継いだバトンを手に、
目指すは100年企業。
全てのステークホルダーの
幸せを追求していく。

代表取締役社長 齊藤 進

2020年、設立70周年。4代目の重責を胸に邁進

2019年3月、隅田ロジックスの社長に就任し、株式会社キーペックス代表取締役社長との兼務となりました。祖父が創業した隅田倉庫(旧社名)は2020年、設立70周年を迎えました。この節目に社名やロゴマークを一新。事業内容がより伝わるCI(コーポレートアイデンディティ)を掲げ、新たなスタートを切りました。
4代目として日々感じていることは、歴史の重みです。歴代社長の思いを私がいかに引き継ぎ、会社を成長させ、世の中に貢献し続けられるか。私は、“これまで”と“これから”を発展的につないでいくバトンを受け取ったのだと思っています。この先の100年を見据え、礎を築かなければなりません。しかし、そのために乗り越えるべき課題は少なくないのが現状です。

人材確保が難しい時代。付加価値を高める創造力が必要

弊社は現在、東京都墨田区の本社倉庫に加え、茨城県古河市の北関東配送センターで倉庫・運送サービスを提供しています。運送サービスは今後、ドライバー不足などの雇用問題が本格化すると予想されます。現に、大手運送会社によるヘッドハントなどで厳しい状況になりつつあります。
こうした困難な局面で、お客様にどのような価値を提供し続けることができるのか。私は、他社がやらないことをやるしかないと考えます。たとえ少ない人数でも付加価値を上げられるよう、社員一人ひとりが主体的に考える創造性が問われています。
たとえば、私が以前勤めていた物流会社では、雑誌や広告などの撮影用に「倉庫を借りたい」という問い合わせが頻繁にありました。倉庫には、撮影スタジオとしてのニーズがあり、価値があるのだということを教えられ、驚いたことを覚えています。
つねに荷物を預かっていられる、倉庫を借り続けてもらえる、運送の依頼がある、という状態を「当たり前」に思うことなく、危機感や緊張感を持つべきなのかもしれません。そして、既成概念にとらわれない新しい発想で、さらなるお客様満足度向上のためにチャレンジし続けなければならないと思うのです。

独自性を維持しながらグループの相乗効果にも期待

お客様により満足していただくために、いかなる進化が可能なのでしょうか。私は、まだまだ改善の余地があり、工夫次第だと考えています。重要になってくるのは、グループとしてのシナジーです。隅田ロジックス、キーペックス、コンボックス3社の特徴や強みや様々なノウハウを共有し、社員交流を図るなど、相乗効果を発揮するための取り組みに力を注いでいきます。そして将来的には、新しい拠点の設置も視野に入れ、連携事業を推し進めていきたいと思っています。
グループの相乗効果に期待する一方で、隅田ロジックスならではの強みもしっかり生かしていきたいと考えています。ここは立地が良く、東京都心部へのアクセスが至便。また土地柄、中小企業様かの引き合いが多いのも特徴です。私たちは各社の状況をつぶさに聞き、困りごとを解消するためのご提案を心がけています。貸し手/借り手という関係にとどまらない、人と人とのつながりによって実現できている長いお付き合いは、かけがえのない財産です。
また近年、個人事業主のお客様のトランクルーム利用が増加しています。お客様のお仕事の規模が拡大するにつれて、トランクルームから倉庫保管へと切り替えられることも。トランクルームでは手狭になってしまったときにすぐ相談できる身近な存在であること、そして“貸すだけ”ではなく、事業の成長をお手伝いしていける存在であることも私たちの強みではないでしょうか。現在はニーズに対して物件数が足りない状況ですが、近隣エリアの空き物件状況の把握に注力しながらスピーディに物件をおさえて倉庫として運営し、お客様の要望に応えていきたいと思います。

「隅田ロジックスでよかった」と思われる存在へ

様々な構想を述べましたが、私はまだまだ若輩者で、現会長をはじめとする先輩たちには遠く及びません。ただ、隅田ロジックスを社会貢献企業として存続させたい、弊社に関わる全てのステークホルダーに幸せになっていただきたいという思いは同じです。
お客様には「隅田ロジックスを選んでよかった」と思っていただきたい。そのためには、私たちがつねにニーズをキャッチし、スピーディに対応することが不可欠です。そして厳しい状況下には、賃料の相談をお伺いするといったことも含め、お互いに苦境を乗り越えていく努力を惜しまないこと。「賃料を払えないなら貸さない」なんて付き合い方はしません。自分たちだけがよければいいという考えでは商売は長続きしないものです。目先の状況だけで判断するのではなく、先を見据えることが大切です。お客様の会社が存続してこそ、私たちも続けていけるのですから。

さらに、社員一人ひとりが主体的に仕事に臨むことが肝心だと思っています。上から言われたことだけをやるのではなく、自ら考えること。自分が社長になったつもりで考えてみること。トップが誰であろうと自走していけるくらいの自立した組織にしておきたいというのが、私の本音です。
翻って私自身は、社員一人ひとりを信じなければいけないと思っています。そして、全社員がいきいきと仕事をし、失敗を恐れず挑戦できる土壌をつくること。これが私の役目です。せっかく縁あって入社したのだから「ここで働いてよかった」と、自己実現を果たしてもらいたい。ときに厳しいことも言いますが、愛情を持って社員を守り、会社を守っていきます。
これまで私が仕事をする上で大事にしてきたのは、相手の立場に立って考えることです。そうすると自ずと答えが出てくるものです。会長の言葉にもあるように、仕事は「世のため、人のため」にするもの。どうすればお客様が喜んでくださるだろうかと、社員一丸となって追求していきたいと思います。
今後も、お客様にはもちろん、社員、地元、社会、すべてに対して思いやりを持ち、血の通った関係性を保ちながら事業を推進してまいります。

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